「自然」はヒトに恵みをもたらす一方で,時には災いの元ともなります.ヒトは恵みを最大にし,災いを最小化することを目的に自然に働きかけてきましたが,近年ではそれらの要求に際限なく応えるように,自然に手をかけていくことには限界があることがわかってきました.


この問題の根本は

 (1)ヒトだけでなく生物の種,生態系,景観などにも生存の権利があるという「自然の生存権の問題」,

 (2)現世世代は未来世代の生存可能性に対して責任があるという「世代間倫理の問題」, 

 (3)利用可能な物質とエネルギーの総量は有限である

という「地球全体主義」の3つの環境倫理の主張(加藤,環境倫理学のすすめ,丸善ライブラリー)に要約され,これらが解決されなければ真の持続的可能な社会はあり得ないと考えます.また,自然を災いをもたらすもの,恵みをもたらすものと区別して扱うことや,工学,理学,経済学などと範囲を限ってしまうことに全く意味はありません.


本研究室では,このような認識をもとに,社会や自然現象の解析に留まらず,人的,物的,経済的資源が限られている中で,現実的な問題に対する解決方法や技術を示すことを目的に研究を行っています.対象には,『人と自然』のかかわりが深い場所(人の作用が加わっている場所として,ダムのある川,用水路,干潟や港湾などの沿岸部)や事象を取りあげています.

 

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